えっちゅう はやつき川 |
平成14年の釣行は久々に富山のスーパーヤマメにお目にかかることが出来た。尺越えというわけではないのに穂先を引っ手繰って流芯を転がる、何度も痛い思いをして経験を積んだヤマメである。6月の解禁以降もながら川のアユの芳しい釣果は聞かれず、ツレもアユは釣れんからと腐っていたので、ここは一発遠征すべえと誘っていつものポンコツではなく仕事用の乗用車を提供した。 初めてのはやつき川はクラブ員の“兄貴”に連れられて、広域農道やら裏道を覚えながらの釣行やった。魚が居るところとまったくアタリもないポイントがはっきりしてるんで、アタリが出るまでどんどん川原を歩けとの教えに、合流分岐をくりかえし柳に流れが隠される広い川原を両岸に分かれて釣り上っていった。しばらく本流竿を振るとコツコツと小さなアタリが始まり、この時はチビサイズのイワナと15cm級のヤマメに終始した。 その後ツレ達と時にはテント泊で釣行し、夏場のスーパーヤマメと出会うこととなる。ほかにも車上狙いのおっさん(未遂)やカモシカにも出会うこととなる。 さて、久々の釣行に水況が気になるところやがそこそこの流れがあって澄んでいる。申し分の無いコンディションや。川霧が晴れない時間から川原に立ちこみ先に対岸へ渡って少し下流へ歩いて白泡の巻き上がる流芯の脇から攻めることにする。2投目にあわせるといきなり流芯へ走られ、良型がキラキラと回転しながら次の瀬肩へ落ちていく。ほとんどよしだ川の超スレアマゴのようなヤツや。足場も走れるようなところではなくあっと言う間に0.3号を切られる。気を取り直して仕掛けを換えるが、この場所の上下流で都合5本掛けて2本の取り込みに終わった。本流竿が“練れ”て、“タメ”られなくなったせいもあるだろうが久々のやり取りに焦ってしまったことを反省。 その後尺届かずのイワナを柳の土手下から引きずり出したり少々追加して水量が最も多い淵を下流から丹念に探る。ここぞというポイントから必ず良型ヤマメが出て、二桁を越えたところでビクがずっしりと重くなり大満足の釣行となった。 はやつき川へ通うことが多くなり最上流部の剣岳登山口のあたりでも竿出ししてみたことがあるが、頭ばかり大きい痩せイワナが食いついてきただけなので、これは天然もの(たぶん稚魚放流)を残しておこうという越中人の努力ヤナと再放流しておいた。ダムで放棄した漁業権の代わりに内水面資源保護という補助金で放流されているヤマメやイワナでもあるので、ここらのひと達はここのような小河川にはあまり目もくれず、新潟の糸魚川本流や黒部でも源流の谷を目指すようだ。 広々とした川原で上流を振り仰ぐと残雪を肩から揺すり落としたような剣連峰が見え、帰り道は日本海の輝きを目にするまさしく日帰り遠征地に相応しいところや。 |