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いろごい
これもタモで掬った。趣味と実益を兼ねて田んぼで稚ごいを飼っているところがたくさんあって、増水すると田んぼを繋ぐ用水に逃げ出し、学校帰りにびしょぬれになってそれを追っかけるのが初夏の日課やった。
特に金色の“きんかぶ”と赤の色鯉は目立つこともあって夢中で追っかけた。トンネルと言っていた用水の蓋の下に潜って追い出し、悪友と二人して共同で色鯉を掬った。一人でこっそりトンネルの中で掬うのもこれまた技術が必要で、魚を探して1km以上も上流まで用水を辿っていた。